「ホームページを作ったら、そのままずっと使える」
そう考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ホームページを作ったサービス自体が終了すると、公開を続けるために別の場所へ移す準備が必要になります。文章や写真を保存できても、デザインや機能までそのまま引き継げるとは限りません。
2026年11月、ホームページ作成サービス「Ameba Ownd」のサービス終了が発表されました。現在案内されている終了日時は、2026年12月24日(木)午前11時です。
今回は、この出来事をきっかけに、ホームページ作成サービスを利用する際のリスクと、自社サイトを長く運用するための考え方をご紹介します。
Ameba Owndで何が起きたのか
2026年10月22日、Ameba Owndではシステムの脆弱性が見つかり、緊急メンテナンスが始まりました。サイトの閲覧が再開したのは11月2日で、同じ日にサービス終了が発表されています。なお、運営会社は、現時点でこの脆弱性を悪用した不正アクセスや個人情報の流出は確認されていないと説明しています。
その間、ホームページを見てもらうことも、営業日やお知らせを直すこともできなかった事業者が多くいました。運営会社は、利用者のデータを長期的に安全に守りながら提供を続けることは難しいと判断した、と説明しています。
11月5日時点では、サイトの閲覧はできるものの、記事やページの投稿・更新はできない状態です。ページや記事、画像などを書き出すエクスポート機能は、11月中に提供される予定とされています。
いまAmeba Owndをお使いの方へ
- データの保存:エクスポート機能が提供されたら、2026年12月24日(木)11:00までに記事や画像を保存してください。終了後は閲覧もエクスポートもできず、データの復元もできないと案内されています。
- 独自ドメインの設定:独自ドメインを使っている場合は、同じ期限までに、契約中のドメイン管理会社でDNS設定を変更する必要があります。先に移行先のサイトを用意しておきましょう。
- リンクの張り替え:Googleビジネスプロフィール、SNS、名刺やチラシに載せているURLも確認しておくと安心です。
運営会社は移行期間の延長も検討していると案内していますが、11月5日時点で案内されている終了日時は上記のとおりです。日程は変更される可能性があります。最新情報はAmeba Owndの公式発表をご確認ください。
サービスの終了や停止は、事業者自身では決められない
ホームページ作成サービスには、専門知識がなくても編集しやすい、サーバーの管理を任せられるなどのメリットがあります。開業時に費用や手間を抑えてすぐに公開したい場合や、ネットショップなどの機能をまとめて使いたい場合には、便利な選択肢です。
一方で、ホームページを公開・編集できるかどうかは、提供会社のシステムや運営方針に左右されます。
サービスの終了に加えて、料金の改定、利用できる機能の変更、障害やセキュリティ対応による停止なども、運用を続けるうえで考えておきたいことです。今回のAmeba Owndのように、ある日突然更新ができなくなることもあります。
事業を続けている側にとっては、営業日や料金を直せないことが、そのままお客様への案内に関わります。普段の編集のしやすさだけでなく、こうした状況への備えも必要です。
StudioやWixも、移転のしやすさを確認しておきたい
Studio(Studio.Design)やWixなどを選ぶときにも、「もし別のサービスへ移りたくなったら、何を持ち出せるか」を確認しておきましょう。
Studioの公式ヘルプでは、Studioで作成したサイトのCMSデータやデザインデータをエクスポートする機能は、現在提供していないと案内されています。フォームの回答はCSVでダウンロードできますが、サイト全体を別のサーバーへ移して、そのまま運用できる仕組みではありません。
Wixも、サイトを正常に動作させるにはWixのサーバーが必要であり、別のホスティング会社でそのまま運用することはできないと説明しています。同時に、作成したコンテンツの権利はユーザーにあるとしています。コンテンツの権利と、サイトを別の場所で動かせることは、分けて確認する必要があります。
これは、StudioやWixのサービス終了が予定されているという話ではありません。どちらも用途によっては有力な選択肢です。ここで考えたいのは、利用を続けられなくなった場合や、自社の方針で乗り換えたい場合に、作り直しがどの程度必要になるかという点です。
最初の制作費だけでなく、将来の移転にかかる時間や費用まで含めて選ぶことが大切です。
自社でサーバーを契約し、WordPressで作るという選択
事業のホームページを長く育てていくなら、自社でレンタルサーバーを契約し、WordPressで構築する方法は有力な選択肢です。
ここでいうWordPressは、WordPress.orgで配布されているオープンソースのソフトウェアを、自社で契約したサーバーに設置するものです。ホスティングサービスの「WordPress.com」とは区別して考えます。
オープンソースとは、ソフトウェアの仕組みであるソースコードが公開され、ライセンスに従って利用や改変、再配布ができることです。WordPressは、特定の会社のサーバーでしか動かせない仕組みではありません。
そのため、契約中のサーバーを変更する必要が生じても、サイトのファイルやデータベースを別の対応サーバーへ移して、運用を続ける選択肢があります。
もちろん、移転には作業と確認が必要です。有料のテーマやプラグインを使っている場合は、ライセンスの扱いも確認しておきましょう。それでも、必要なデータと管理権限を確保できていれば、サイトを一から作り直さずに済む可能性が高まります。
自社でサーバーを契約することは、社内の担当者がすべての技術作業を行うという意味ではありません。契約や管理権限を自社で把握しながら、制作や保守を専門家に任せることもできます。
WordPressでも、保守とバックアップは必要
ただし、オープンソースだから、あらゆるリスクがなくなるわけではありません。
レンタルサーバーにも障害やサービス終了の可能性はあります。WordPress本体やテーマ、プラグインにも、不具合や脆弱性が見つかることがあります。
WordPressの強みを生かすには、次のような運用を組み合わせましょう。
- 本体・テーマ・プラグインを適切に更新する
- ファイルとデータベースの両方をバックアップする
- バックアップを本番サーバーとは別の場所にも保管する
- バックアップから復元できるか確認する
- サーバーやドメインの契約・更新状況を把握する
- 不具合が起きたときの相談先を決めておく
通常のWordPressサイトを復元するには、ファイルだけでも、データベースだけでも不十分です。両方をそろえて保存することが必要になります。
ホームページを作る前に、確認したい5つのこと
- 独自ドメインを自社で管理できるか:契約者、更新期限、管理画面へのアクセス方法を把握しておきましょう。
- どのデータを持ち出せるか:文章や画像だけでなく、ページ構成、デザイン、機能まで移せるか確認します。
- サービスをやめるときに何が必要か:解約後の公開状態、データの保存期限、移転の作業や費用を確認します。
- 自社側にも原稿や画像が残っているか:サービス上だけでなく、写真やロゴなどの元データも整理して保管しましょう。
- 管理や保守を引き継げるか:担当者や制作会社が変わる場合に備え、契約情報や管理権限を確認します。
事業と一緒に育てるホームページに
ホームページには、サービスの説明、制作実績、お客様の声、日々のお知らせなど、事業を続ける中で積み重なっていく情報があります。
それを長く活用するためには、「簡単に作れるか」に加えて、「続けられるか」「必要なときに移せるか」まで考えることが大切です。
すぐに公開したいサイトや、特定の機能を手軽に使いたいサイトでは、ホームページ作成サービスが合う場合もあります。そのうえでTomorrow Archは、長く資産として育てる事業用サイトでは、自社でドメインとサーバーの契約を把握し、WordPressなどを使って移転できる状態を整えておくことをおすすめしています。
そして、更新やバックアップ、セキュリティ対策を続ける。ホームページを事業の資産として育てるには、こうした運用まで含めた準備が必要です。
Ameba Owndから移行したいが、何から始めればいいか分からない方へ
Tomorrow Archでは、Ameba Owndからの移行先を検討している事業者の方に向けて、現状の整理から新しいサイトの公開、公開後の保守までをサポートしています。終了日時が迫っているので、まずは現状を一緒に確認するところから始めましょう。
- 現状の整理:今のサイトのページ構成、残したい記事や画像、独自ドメインの有無と契約先を一緒に確認します。
- 移行先のご提案:サイトの規模や更新の頻度、ご予算に合わせて、WordPressでの制作や、ドメイン・サーバー・月1回の更新代行まで含んだ定額制ホームページ「COSPA」などからご提案します。
- 新しいサイトの制作:エクスポートしたデータや、お手元の原稿・写真をもとに、新しいサイトを制作します。
- 独自ドメインの切り替え:DNS設定の変更など、独自ドメインを新しいサイトにつなぐ作業を代行します。終了日時までに切り替えられるよう、進め方をご相談します。
- 公開後の保守:WordPressのアップデートやバックアップ、ページの修正に加え、お客様名義のサーバー・ドメインが失効しないように管理することもできます。
「エクスポート機能がまだ使えない」「何を残せばいいか分からない」という段階でも大丈夫です。今お使いのAmeba OwndのURLを添えて、お問い合わせフォームまたはLINEからお気軽にご相談ください。料金の目安は料金ページでご確認いただけます。
※本記事は2026年11月5日時点の公式情報をもとに作成しています。サービスの仕様や終了日程は変更される場合があります。最新情報は各サービスの公式発表をご確認ください。
参考資料
- Ameba Owndサービス終了のお知らせ(Ameba Ownd Blog)
- 【重要】Ameba Owndサービス終了に関するご説明と今後の対応について(Ameba Ownd Blog)
- 緊急メンテナンスのお知らせ(Ameba Ownd Blog)
- 他のプラットフォームへ移行するため、Studioのサイトデータをエクスポートしたい(Studio Help)
- Exporting or Embedding Your Wix Site Elsewhere(Wix Help Center)
- Moving WordPress(WordPress.org)
- WordPress Backups(WordPress.org)








